「ガーダシルR」とは、 ヒトパピローマウイルス(HPV)を予防するHPVワクチンです。 HPV16、18型は子宮頸がんの発症原因の約65%を占めており、特に20代では90%、30代では75.9%にもなります。日本では、子宮頸がんは乳がんに次いで2番目に多く年間10,000人以上の女性が発症、約3,500人が亡くなっています。 特に20代から30代の若い女性の間で罹患率・死亡率ともに増加しています。 また、HPV16、18型は、 外陰(がいいん) がんに先行してみられる場合のある 外陰上皮内腫瘍(がいいんじょうひないしゅよう) の約76%を占め、 腟(ちつ) がんに進行する可能性のある 腟上皮内腫瘍(ちつじょうひないしゅよう) の発症にも関連しています。 一方 HPV 6、11型は、 尖圭(せんけい) コンジローマ(性器イボ)の発症原因の約90%を占めています。 「ガーダシルR」は、9歳以上の女性において、子宮頸がんだけでなく、外陰上皮内腫瘍、腟上皮内腫瘍、尖圭コンジローマといったHPV疾患を幅広く予防します。 子宮頸がんの予防方法には、ワクチンの接種と定期的な検診があります。この度のワクチン「ガーダシルR」の承認により、子宮頸がんだけでなくその他のHPV疾患を幅広く予防するための新たな選択肢を提供することが可能となりました。
子宮の頸部(入り口)にできるがんで、20〜30代の若い女性の間で罹患率・死亡率ともに増加しています。初期の段階ではほとんど自覚症状がないため、気づいたときには既に進行しているというケースも少なくありません。子宮頸がん発症の約65%は、HPV16または18型が原因とされています。
外陰上皮内腫瘍は、外陰がんに先行して見られる場合がある腫瘍で、HPV感染が原因となっているのは半数程度です。 外陰がんについて 外陰がんは、女性性器の外陰部に発生するがんです。患者さんの多くは50歳以上ですが、40歳以下の女性にも増え ています。外陰がんは外陰部に腫瘤ができ中心部がくずれて出血を起こすこともあります。腫瘤が明らかになる前 に長期間にわたって、外陰の強く焼けるような感じやかゆみ、痛みなどが続くことがあります。
腟上皮内腫瘍は腟がんへ進行する可能性がある腫瘍で、HPV感染が主な原因です。 腟がんについて 腟がんは腟に発生するがんです。子宮頸がんに連続して起こる場合が多く、子宮頸がんと同じHPV16、18型が発症 に関係しています。最も多い症状は、生理に関係のない出血やおりものの異常ですが、排尿時の違和感や頻尿、下腹 部痛などの症状が見られることもあります。
尖圭コンジローマはHPV感染によって、直径1〜3ミリ前後の良性のイボが性器や肛門の周りにできる病気です。 痛みやかゆみなどの症状はほとんどなく、様々な形状のイボができます。大きくなるとカリフラワーやニワトリのトサカのような状態になることもあります。再発しやすく、完全に治すことは難しいと言われています。また、妊娠している女性が尖圭コンジローマに罹患していると、出産するときに子どもにHPVが感染してしまう可能性があります。 尖圭コンジローマ発症の約90%がHPV 6、11型の感染が原因とされており、3週間〜8ヵ月の潜伏期間を経て発症します。
海外臨床試験で「ガーダシルR」は、HPV 16、18型に起因する高度子宮頸部病変を96.9%予防、HPV 6、11、16、18型に起因する低度病変を含む子宮頸部病変を100%予防しました。またHPV 6、11、16、18型に起因する外陰上皮内腫瘍、腟上皮内腫瘍、尖圭コンジローマを100%予防しました。国内臨床試験で認められた主な副反応は、注射部位では疼痛(82.7%)、紅斑(32.0%)、腫脹(28.3%)などで、全身性としては発熱(5.7%)、頭痛(3.7%)などです。 「ガーダシルR」は、2006年6月に世界初のHPVワクチンとして米国、メキシコ、オーストラリアなどで承認され2011年6月時点で、世界123の国と地域で承認されており、広く使用されているHPVワクチンです。
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